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妙見祭

妙見祭の獅子舞と松浜軒

 八代城の北に位置する浅井神社(現・八代市立代陽小学校そば)は、「やつおうさん」とも呼ばれ、海を渡って来た妙見神の水先案内をつとめたと伝えられる海神・八大龍王をまつっています。11月15日の浅井神社の大祭では、妙見祭の神馬と獅子の神事が行われ、この日の午後、松浜軒の庭内で獅子舞が披露されます。これは、かつて、城主である松井家当主に御覧いただくため、行われていた慣わしが今なお続いているものです。

 11月23日の妙見祭お上りでは、獅子舞は妙見宮(現・八代神社境内)、妙見宮南西の四つ角、砥崎河原、妙見中宮で演舞を行いますが、その後、松浜軒まで戻り、玄関先で演舞を行います。すでに周囲は薄暗くなっており、一部の人しか知らない風情ある光景を見ることができます。

妙見祭の花奴と松浜軒

 妙見祭の花奴は、松浜軒を創建した松井直之の江戸参府にお供した松江村の虎右衛門が、江戸花奴の作法を習い伝えたのが始まりといわれ、松江村から高子原村へ受け継がれ、現在は松高校区で伝承されています。

 11月23日の妙見祭お上りで砥崎河原での演舞を終えた花奴は、松高に戻る前に松浜軒に立ち寄り、庭内で演舞をし、神幸行列への供奉が無事終わったことを松井家当主に報告する慣わしです。